北欧フィンランドに7年間生活し、フィンランド人の“光をうまく使いそして楽しむ”生活をまのあたりにしてきました。
夏と冬における太陽光が全くことなる北欧では、短い夏は澄んだ空気を透過して降り注ぐ強い太陽光を全身であび、その暗くならない青い夜を焚き火やろうそくの光とともに湖畔で過ごし、どんよりとした曇天が果てしなく続く暗い冬には、家の中でろうそくやスタンドの光で静かに過ごします。また、寒い屋外での光のイベントもとても盛んです。
優れたデザインの照明器具がたくさんある一方、建築化照明の技術では遅れているフィンランドですが、建築家や設備設計者が考えた光を使うだけでなく、普通の人々がそれぞれに工夫をして自分なりに光を楽しんでいます。
日本には変化に富んだ美しい四季があり、それぞれの季節に人々の生活に馴染んだたくさんの行事があります。そのときそのときを、光と共に楽しめる空間、また光によって新しい楽しみを見つけ出せる空間をつくりたいと思っています。 |